「マーケティングリサーチの実施を考えているが、何から着⼿していいかわからない」というお声をいただくことがあります。
初めて調査の実施を検討されている⽅に、マーケティングリサーチの役割や流れなどをご紹介します。
マーケティングリサーチとは大きく言えば、顧客を知る手段であり、敵(競合)を知る手段であり、己(自社)を知る手段です。
ビジネスを行っていれば当然、誰もが自分・自社なりに顧客を理解し、競合を意識し、自社の強み弱みについての仮説を持っていますが、マーケティングリサーチとはその仮説が思い込みではなく本当に正しいのかを知る手段です。
社内の様々なステークホルダーがそれぞれの立場で自説を主張しあうとき、それに対して合理的な合意形成を可能とするのがマーケティングリサーチです。
マーケティングリサーチとは、マーケティングプロセスの中で最適なNext Stepを決定する手段でなければならないとスガタリサーチは考え、それを使命としています。換言するならば、マーケティングリサーチの目的は関係者が次に進むための最適な解釈を得ること、と言えます。
マーケティングリサーチは、大きく定性調査と定量調査に分かれます。
現状を多角的に観察・分析し、マーケティングにおける課題や機会を整理します。
マーケットにおいて狙うべきターゲットを特定し、そのインサイトを掘り下げます。
ターゲットに受け入れられるコンセプトを開発し、4Pを策定します。
定性調査が最も得意なことは、仮説が発見できること、もしくは仮説を作るヒントが得られることです。
1対1のデプスインタビューで対象者の深層心理に深く入り込むことによって、本人も気づいていない潜在的な新しいインサイトやヒントを得ることができます。
数人で行うフォーカスグループインタビュー(FGI)では、単に話を聞くだけではなく、ワークショップのようなエクササイズを行うことにより対象者同士が刺激し合うことで、新しいアイデアを生むこともあります。
定性調査は、かつてのようなヒアリング、情報収集の手段としてだけではなく、アイデアジェネレーションの手段として注目されています。
定量調査が最も得意なことは、仮説の検証ができること、もしくは実態の把握ができることです。
新製品のコンセプトやコミュニケーションアイデアなどの仮説を、数や割合といった量的データで確認できるため、商品投入前にどの程度受容されそうかを検証することができます。
顧客や想定ターゲットの実態を把握し、プロファイルを理解することで、セグメンテーション、ターゲティングなどのマーケティング戦略のためのベースの資料としてもご活用いただけます。
近年、ビジネス、耐久財購入者、疾患など特定の目的にあわせて構成されたスペシャルパネルも充実し、B2Bなど出現率の市場のターゲットでも調査を行いやすくなっているため、活用の幅が広がっております。