SUGATA Research

調査実施における弊社の感染予防方針について

News & Articles

News & Articles

2013年07月19日

Experience によるブランド構築

iPhone5 消費者に「包括的な体験の魅力」いわば、「顧客経験価値=Customer Experience」を提供することで、圧倒的なブランド価値を高めることに成功したのが、新しいiPhoneの発売が期待される中、ネット上では様々な噂で持ちきりの「Apple」です。

 スマートフォンとして圧倒的な支持を得ているiPhone は、高級感あるデザインと、細部にまでこだわる質感の高さや小型化による購入することへの「喜び」や、操作一つ一つの反応の滑らかさと速さへの追求による操作感への「楽しみ」、さらに、App Storeによるアプリケーション利用の「充実」を与えることで、手に取る前から手に取った後まで、総合的な魅力を感じさせることに成功しております。

Souce:マイナビニュース

 このようにAppleは、物理的な「便益」ではなく、利用過程における一つ一つの「体験」を通じた「複合的な価値」を提供していることが、大きな支持を得ている理由であると思われます。

 またAppleは自社が抱えるiPhoneやiPad、iMacなどの機器が、それぞれ独立したものではなく、iCloudを中心に相互的に結びつく「包括的な環境(=体験)」を提供している点もユーザーを魅了している理由であると考えられます。

 Appleは単なるハードウェア企業でなければ、ソフトウェア企業でもなく、製品、アプリ、サービス、周辺機器などアップルに関わる全てが絡み合うことで、Appleというブランド価値を創造しています。Souce:gooニュース

 機能的ベネフィットでの差別化が困難になった企業は、次第に情緒的ベネフィットによる差別化を図るようになり、それが積み重なりブランド価値として構築されてきました。しかしながら、昨今あらゆる商品やサービスが混在する中で、企業は消費者に向けた情緒的ベネフィットでの差別化も容易ではなくなりつつあります。

 そうした中での、Appleの「体験」に見られるExperience価値の提供は消費者に新たなEmotionalな価値を生み出すための大きな力を秘めているものと考えられます。

 Appleの事例から一つの方程式を導き出すことが出来ます。それは、顧客が求める事前の期待値以上の複合体験(=トータルな価値)を提供することが、大きな喜びや感動の創造に繋がり、それが高いブランドイメージを構築するという考え方です。

 言い換えれば、一つ一つのFunctional な価値 が掛け合わされることで、Experience 価値が形成され、それが顧客の考えるExpectation以上に達した時、Emotionalな価値が生み出され、Brand価値を高めるものと思われます。 

数式 

 

 

一方Appleより以前から、独自ブランドの創造に主眼を置いた代表とも言えるのが旅館のおもてなしです。その中でも最高峰のおもてなしの提供で有名なのが、石川県和倉温泉にある加賀屋です。加賀屋は「顧客が求めていることを、求められる前に提供すること」をおもてなしの定義として、数多の感動体験の提供を実現することで「加賀屋」というブランドを構築しております。Souce:Marketingis

 HPや広告の演出に始まり、予約受付、お出迎え、案内、くつろぎ(部屋)、入浴、食事、就寝、お見送りといった顧客が体験する各段階全てにおける満足が積み重なることで、総合的な充足感を生み出します。

 また同様に近年、感動のサービスにより、競争が激しい外食産業の中でも、一ヶ月先まで予約が完全に埋まっているというレストランが東京・青山の「カシータ」です。カシータは広告等を一切出していないにも関わらず、「お客への事前リサーチ」による「未体験」のサプライズの演出が話題となり、口コミだけで人気が広がりました。飲食店という枠を超えた感動の提供が、「奇跡のレストラン」というブランドを形成しております。Souce:TV TOKYO digital7

 従来の機能的ベネフィットから情緒的ベネフィットへ、情緒的ベネフィットからブランド形成という構図の中で、Functionalな価値とEmotionalな価値の間に「Experience」価値が「中間値」となることが「Brand Value構築」の新たなカギとなるものと思われます

  1. IRIS Network: The Worlds Largest Network of Market Research Institutes
  2. ESOMAR Individual Membership Information
  3. 日本マーケティング・リサーチ協会