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2013年12月06日

第2回:『まとめサイト』 “ スターキュレーター登場!?” ~10,000PV以上を稼ぐキュレーターの主観とは ~

ネット界で注目を集めている「キュレーション」を手法とした「まとめサイト」だが、第1回目の投稿では、利用者が増加している理由をファンクショナルベネフィットとエモーショナルベネフィットの観点から突き止めた。グーグル等の機械的な検索エンジンでは得ることのできない、情報収集の手間の軽減と、「主観」を楽しむという新しい情報の楽しみ方が「まとめサイト」の最大の特徴と言えるが、2回目の今回は、この「主観」を楽しむという観点に注目し、その「主観」を発信している「キュレーター」達に焦点を当てたいと思う。

「キュレーション」とは、収集した情報を分類し、つなぎ合せて新しい価値を持たせて共有する事をいうが、現状、「Naverまとめ」や「2chまとめ」等のキュレーションサービスを使用し、情報を発信している「キュレーター」達の目的は、個人の主観を最大限に生かした“切り口”や“アイデア”を投稿する事や、得られるPV数で稼げる収益だと思われる。

 「Naverまとめ」では、インセンティブ制度を導入し、まとめ記事のアクセス数に応じて「キュレーター」に収益を支払っている。「BLOGOS」の報告によると、「Naverまとめ」でのPV数による収益が、7万PVで2,000円、48万PVで1.4万円、116万PVで2.5万円、200万PVで4万円になると言っている。Source:BLOGOS

TOKUSHU 2 実際、10,000PV以上の人気まとめの記事としてNaverまとめで見ることのできる、「(๑˃̵ᴗ˂̵)و 女子力が高そうな顔文字《超厳選編》【コピペ・スマホ用】」においては、2,212,518PV数を稼いでおり、他にも「顔文字」関連のまとめ記事は多数ある中で、注目度の高い記事だと言える。

 このまとめ記事がなぜ、これだけのPV数を稼いだのか。

 アラサー世代の私にとっての顔文字と言えば、例えば、 『ニッコリ笑顔』 (^-^)、『汗が出る照れ笑い』(^^;)、『本当のごめんなさい』m(_ _)m、等シンプルなもので、テキスト形式でメールを作成する際にたまに使うようなものだ。しかしながら、このまとめ記事で紹介されている顔文字と言えば、下記の個性的で女心を揺さぶるような顔文字が3ページにわたり、約200種類ものバリエーションが紹介されていた。

『うれしい!』•ू(ᵒ̴̶̷ωᵒ̴̶̷*•ू) ​ )੭ु⁾ もきゅ~、

『やったー!』+。:.゚٩(๑>◡<๑)۶:.。+゚

『きらきら』 *・゚゚・*:.。..。.:*゚:*:✼✿(ღ✪v✪)。゚:*:✼.。✿.。キラキラ♥

 見た瞬間にすごい!と思うほど手が込んでいて、一種のアートだと思えるくらいクオリティが高い。私が知っている顔文字からは随分進化し、今これらは「特殊顔文字」として10代、20代の女性スマフォユーザーに支持されているのだ。

 厳選されたこれらの「特殊顔文字」から、キュレーターが「女子力」をどう定義しているかという“主観”が見えてきた。これらの特殊顔文字には、下記のような特徴があるのではないかと考えた。

・    通常の「顔文字」より数倍長い

・    表現している事は何となく伝わってくるが、クイズに近い

・    沢山飾っている

 上記の特徴から、これらの「特殊顔文字」は女性の感情やコミュニケーションなどの心理を表しているのではないだろうか。

 1つ目と2つ目にあげた「通常の顔文字より数倍長い」と、「クイズに近い」に関しては女性のコミュニケーションの傾向を表している。「数倍長い」から連想されるのは、女子会の光景でもおなじみの、たわいのない会話を延々に楽しんでいる女子の姿である。そして「クイズに近い」に関しては、会話に結論付けをしない女子のコミュニケーションの特徴だ。例えば男女が喧嘩をした時に、最終的に「私の気持ちわかる?」と結論を相手に求めている様な深層心理だと思われる。

 3つ目にあげた「沢山飾っている」に関しては、女子が自分自身の気持ちを演出している様を表現している姿なのではないか。デートの時はとびきり可愛いアクセサリーを付けて自分を着飾るように、「私ってかわいいでしょ!」という異性に対する自己アピールと、可愛い自分を演出している自己満足の現れなのではないだろうか。

 「(๑˃̵ᴗ˂̵)و 女子力が高そうな顔文字《超厳選編》【コピペ・“マホ用】」のキュレーターにとって、彼女がまとめた「特殊顔文字」は、 “たわいのない会話をしたい” 、“結論付けしたくない” 、“着飾りたい”という彼女の主観が可視化されたものなのだ。そしてユーザーにとって「キュレーター」とは、自分では気づく事のない、または実現不可能な潜在ニーズを無意識に感じ取り、方法論を提示してくれている存在なのだ。

 このように、人気まとめサイトは、キュレーターの主観と、ユーザーの潜在ニーズが共鳴、共感し合いながら進化していくシステムと言えるだろう。

 次回最終回においては、「まとめサイト」で自己表現する事に関して、その影響力と可能性に関して考察しようと思う。

訂正:この記事は12月6日に投稿したものですが、「Naverまとめ」サイトで得られる収益金額の計算に関して間違えのご指摘を受けた為修正をし、12月18日に再投稿を致しました。

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