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2013年08月03日

「エンドレス」なソーシャルゲームの魅力

図1ソーシャルゲームとは、一般にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で提供されているオンラインゲームのことである。2012年には市場は4000億円を突破し、今やこれまでのコンシューマーゲーム(PSやDS等、従来のゲーム機型ゲーム)を駆逐する勢いで市場は拡大している。Souce:ソーシャルゲームアカデミー

ソーシャルゲームとこれまでのコンシューマーゲーム(いわゆるゲーム機があってソフトがあるゲーム)との違いとはなんであろうか。なぜ、今までゲームをやらなかったような人たちまで巻き込めているのであろうか。

ソーシャルゲームの特徴として、そのソーシャル性が挙げられることは多いが、コンシューマーゲームでも多かれ少なかれそういった側面は持ち合わせている。現在において、ソーシャル性というのはソーシャルゲームの最大の特徴とは単純には言えないように思える。では、ソーシャルゲームがこれまでのゲームと違う点はどこであろうか。

ソーシャルゲームの最大の特徴として挙げられるのは、そのエンドレス性ではないだろうか。

一般にソーシャルゲームはコンシューマーゲームに比べて単純なゲームが多い。ゲームの操作やルールもそうであるし、世界観なども作りこまれているようなものはほとんどない。誰でもできて分かりやすいものばかりである。これは、ゲームとしては全く面白くないように思われる。これまでのコンシューマーゲームでは、いかにゲームを「クリア」するか、というところにプレイヤーはハマっていたのであるし、それがゲームの面白さとなっていた。

しかしながら、ソーシャルゲームにはそういった複雑さはない。そして、物語性などもないので終わりもない。いつ始めても良いし、ゲームを中断してもいつでもゲームに戻ることができ、一回のミスでゲームオーバーになってしまうということもない。この点はまず、これまでのコンシューマーゲームとの大きな違いである。

こういった要素の欠落は、ゲームとしてはまったく面白くないように思われる。しかしながら、ソーシャルゲームではこの点が最大の特徴になって多くの人を取り込んでいるように思われる。

このようなこれまでのゲームになかった「エンドレス性」こそが、多くの人をソーシャルゲームに向かわせている点なのではないだろうか。「エンドレス性」これはつまり、終わりがなく、故に結論がなく、始点と終点がくっついてループ(循環)しているということである。

対して、これまでのコンシューマーゲームは始まりがあり、終わりに向かって「クリア」していく直線的なものであるといえる。

では、なぜ今、この「エンドレス性」、ひいては終わりがないことや結論がないことがこんなにも受け入れられているだろうか。

それは実社会でのスピード・成果重視の生活に疲れ切ってしまっているからなのではないだろうか。誰しもが、目標があり、終わりのある仕事や勉強、生活の中で日々時間に追われているような社会の中で、そういったものに対して嫌気がさしてきている。世界基準で時間が動き、24時間スピードや効率重視で動いてきたのがここ十数年である。いわば始まりがあり終わりのある直線的な時間を常に乗り継ぎ続けて、息切れしているように思える。

そんな中では、これまでのコンシューマーゲームのような、ゲームクリアまで100時間もかかるようなものは必然好まれなくなるのも納得できる。

そして、それとは対極にいるのが、エンドレス性をもったソーシャルゲームなのではないだろうか。終わることのない、いわば時間のない循環する世界というものを、アンチテーゼとして無意識に求めているのではないだろうか。

ソーシャルゲームがここまでヒットしている理由として、ゲームのフレームワークはもちろんある。しかしながら、こういった心理的側面が果たしている役割もそのヒットの理由にあるのではないだろうか。Source:日本経済新聞

 

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