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2013年06月21日

進化する集客方法とその可能性

株式会社ビルコム お気に入りのお店やブランドのサイトに会員登録をしたは良いものの、こちらから企業に歩み寄るほど際限なく送られてくるニュースやメールにうんざりしてしまった経験はないだろうか。

2012年11月のMarkeZineでは、読まなくなったメルマガを「受信の都度、手動でメールソフトの「ゴミ箱」フォルダに移している」読者が53.8%にものぼるという記事が紹介されていた。

Source:MarkZine 現に私も、「良いな」と思ってとりあえず登録したあらゆるサイトやブランドから毎日続々とメールが届くと結局はそれらを開くこともなく、ひたすら削除するようになっていることを実感している。しかもそれが毎朝無心で行う「無意味なルーティン」になってしまっているのだから、いつしか「良いな」と思っていたサイトやブランドは「消さなきゃ」と思う対象になっているのだ。

こういった毎日の「無意味なルーティン」に疑問を感じていた矢先、株式会社ビルコムというデジタルエージェンシーのPUSH SHOPというサービスを目にした。このサービスの面白いところは、スマホのGPS機能を使って店舗の近辺にいる客に対して限定的なメールを発信できるというところである。(PUSH SHOPに契約すると、お店のスマホ用サイトをPUSH SHOPがアプリへ自動生成してくれ、そのアプリを使ってアプリ所有者へ向けたメッセージの発信が出来るという仕組みである。)

例えば「今からタイムセールを行います!」というメッセージを、「PUSH通知」という機能を使って店の界隈にいる人に対してのみ、ピンポイントで発信することができるのである。

すると緊急性をあおぐメッセージによって客の購買意欲は刺激され、効果的な集客に繋がるのである。しかも客は「自分に深く関係があるお知らせ」だと認識してメッセージを受け取ることが出来るため、開封率が脅威の70~80%という高確率を記録していると言う。Source:BILCOM

店側としては登録してくれたお客さんにたくさんの魅力的なお知らせを発信し、よりファンになってもらいたいと思う一方、あまりしつこくしては逆に離れていってしまうという微妙なさじ加減が非常にトリッキーである。しかしPUSH SHOPの「PUSH通知」を活用すれば大事なお知らせを本当に関係のある客だけに発信し、上手なアプローチをしていけるのだ。

ただ、この機能を最大限上手く活用するためには、各店舗の店長の裁量が大きく影響してくる可能性がある。なぜならPUSH SHOPによって店の商圏を広げることが出来るからだ。これまでは店頭に立って呼び込みを行ったり店構えを工夫することが日常的なプロモーション法だった店も、もっと広い視点で客引きをするようになるだろう。

例えば「ついで買い」の対象となる安価な商品のプロモーションであれば半径500m内にいる人に対して発信し、一方「目的買い」の対象となる高価な商品であれば、もっと範囲を広げ半径3㎞内にいる人に対してPUSH通知を行うなど、その都度戦略を練ってプロモーションをしていくことが出来る。他には行列のできる人気店であれば空いている時間に通知をすることで更なる集客を行い、生鮮食品を扱う店であれば「今から全商品半額」など、売れ残りを減らす通知が送れるだろう。つまり、これからは本部のプロモーション企画に従うだけでなく、各店舗の裁量範囲が大きくなることになる。

特定のターゲットに適格にアプローチすることで無駄のないプロモーションを行い、しかも容易に効果測定を行えるメリットを考えると、当然企業としてはこちらに予算を回す方が合理的である。つまり、本部裁量の予算規模を店舗裁量の予算が超える時が来るだろう。

 

 

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