新年明けましておめでとうございます。毎度ご愛読いただき誠にありがとうございます。昨年に続き、スガタリサーチのリサーチャーで大喜利企画を開催いたしました。回答が多かったため、前半後半と2週に分けて投稿することになりました。
今週は【一文字予測2015】と【2015年ヒット商品予測番付】の2つのお題に対する回答をどうぞお楽しみください。
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【一文字予測2015】
2014年の漢字には「税」が選ばれましたが、今年は何が選ばれるでしょう。
スガタリサーチのリサーチャーが予測する今年の漢字1文字を発表いたします。
最近では、世界でも取り上げられるほど独特な「ぼっち」を楽しみたいという日本の文化に基づいた一文字。
「個」
2015年は1対多数ではなく、より個々のニーズに沿った「1対1」のサービスや商品が増えるのではないだろうか。たとえば、trippieceの様な自分だけの旅を作れるサービスや、3Dプリンターを使った自分の作りたいものや欲しいものを作ってくれるサービス (DMM.make) は昨年から注目を集め始めている。また、常に人と繋がっているSNSに疲れ、あえてひとり「ぼっち」を楽しむ、スマホやネットから離れてデジタルデトックスをし、自分の時間を持つという動きが若者の中で出てきている。このように、「個」というのは2015年にひとつキーワードとなってくるのではないだろうか。(CM)
「抽」
2015年は、メロンパンの皮、どら焼きの皮、ギョウザの中身のみの食べられる調味料などの好きな部分だけを抽出した「好きだけ商品」、家の中で1人こもれる空間を作れる「ぼっちてんと」、エア新婦やもう一度ドレスを着たい女性のための「ソロウエディング」などの家族・恋人・友人などのコミュニティから、自分を抽出し、一人の時間を享受したい「ぼっち消費」が人気を集めそうである。(AK1)
『好きだけ商品』とは違いつつも、専門店などができるほど質やこだわりに重点を置く傾向が見られるようです。
「素」
健康志向が更に高まった2014年。野菜をコールドプレスし、素材をそのまま生かしたサンシャインジュースの登場や、専門店まで登場したグラノーラの人気続行など。食品の素材を生かして体を内側からキレイに、そして健康にしていくことに注目が集まった年だった。2015年1月7日にはヘルシーなメニューが楽しめる飲食店を厳選した「ヘルメシなび」がオープンしたこともあり、今年は素材そのものの質が最も評価される年になるのではないかと予想する。(KM)
昨年と比べ、2015年は技術面で大きな変化を期待している回答もありました。
「変」
2014年見られたヒット消費財に関して、どことなくインパクトの弱さを感じていた分、2015年は変革が垣間見える年になるのではと予測する。
まずは、本命:自動車分野では、トヨタのFCV「MIRAI」がガソリン依存体制を破り、実生活にどこまで浸透するのか楽しみである。
次いで、対抗:家電分野では「4K」が専用チャンネルのサービスが開始されることで、3DTVとは行く末が異なることを期待したい。
最後に、大穴:通信分野では、「SIMロック」フリー化により格安スマホ市場がメインストリームとなるのか注目である。総じて今年は新たな変化が見られる年と予想し「変」と称した。(MK)
「未」
未(ひつじ)年の今年は、昨年から話題の3Dプリンターや、感情認識するロボット、北陸新幹線の開業、など、未来的な技術の登場が注目を集めるだろう。実態は未知だが、なんだかワクワクする、未来への期待の気持ちに満ちた前進の一年になるのでは。(AN)
日本の人口の変化をベースにした回答もありました。
「安」
2014年に引継ぎ、円安がさらに加速することが予想される。そのため、日本経済を支えるには、訪日ビジネスによる収入が重要視されるようになる。ホテルや観光地をはじめとする観光ビジネスだけではなく、海外旅行客が訪れる家電量販店などでも、外国人向けプロモーションも盛んになるのでは。グループインタビューの対象が外国人になるという日もそう遠くはないのかもしれない。(AK2)
「塊」
2015年に団塊世代が65歳以上となる年です。その為、「高齢化」、「少子化」などあらゆる社会問題について団塊世代がキーワードになるのではと予想しました。(MT)
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【2015年ヒット商品予測番付】
2014年も多くのヒット商品が生まれました。私達が予想する今年のヒット商品を紹介いたします。
一文字予測のなかにも取り上げられたカスタマイズの魅力。
「遺伝子診断サプリ」
遺伝子検査により、科学的根拠に基づき、自分に効果的な成分を配合したサプリメントの摂取が可能に。効率的で効果的な健康管理をサポートする。流行の激しいダイエット市場において、よりパーソナルで自分にあった効果的な商品を購入したいという消費者のニーズを満たすだろう。(AN)
今年は、更に海外の飲食料が日本で流行るかもしれません。
「ライスミルク」
日経トレンディの2015年ヒット予測でも既にランクインしているライスミルク。
ライスミルクとは、その名の通り、米を原料とするドリンク。玄米を中心に、植物油・食塩・水を原料とした植物性の牛乳。アメリカをはじめとする欧米では、既にブレイクしており、日本でも人気が予測されている。植物性なので、牛乳よりもカロリーが低く、またアレルギー体質の子供が増えている中で、ライスミルクは、新たな飲料カテゴリーとして確立するのではないか。(AK2)
「台湾スイーツ」
2014年は、パンケーキ、カップケーキ、クロナッツとアメリカンスイーツの一大ムーブメントが起きたが、次に来るのは「台湾スイーツ」だろう。実際、タピオカミルクティーの春水堂、パイナップルケーキの微熱山丘、マンゴーカキ氷の芒果恰恰などが、次々に東京に店舗を設け、多くの雑誌、TV番組等で特集も組まれている。特にTwitterやFacebook, instagramなどのSNSにアップした際にphotogenicであり、写真の拡散とともに、より話題を集めそうだ。(AK1)
「クラフトビール」
昨年より飲料大手各社が注力しつつあるのが、「クラフトビール」市場。一味違うこだわりの味わいが従来のプレミアムビールに少し飽きを感じている消費者の心を奪えるか? 今後の動向に注目したい。(MK)
また、今年は日本から海外へ進出し更に注目を浴びるものもあるかもしれません。
「日本酒」
近年若者の間でも注目され始めている日本酒。円安や東南アジアの経済成長の影響等から訪日外国人旅行者が増えたことで、日本酒を始めて口にする人が海外でも増加している。自国のものが海外で賞賛されることによって始めてその魅力に気づかされる人も予想されるため、日本酒人気は今年、更に上昇し続けると予想する。(KM)
日本の若者の間では定番になりつつあるスマホ。スマホだからこそ使いこなせるSNS関連のヒットしそうなものもあります。
「スマホ de チェキ」
かつて人気を博したチェキから昨年、スマートフォン用プリンターが発売された。携帯できる大きさ・重さ(101.6mm×42mm×122.5mm、253g)で電池でも使用が可能。専用のアプリから写真を転送し約16秒ほどでチェキ専用のフィルムに印刷してくれる。また、専用アプリで撮った写真をデコレーションして印刷することができる。スマホで写真を撮ることやSNSでシェアすることはもう当たり前になり、わざわざ印刷し人に渡すことはなくなっている。しかしながら、だからこそモノとして渡すことが特別になるのではないだろうか?デジタルとアナログが交差する商品が今年ヒットするのではないかと思う。(CM)
「ぐでたま」
2007年ころから、ゆるキャラがブームとなり、すでに8年。今でもゆるキャラ人気は衰えていない。特に日本人は、何か不完全で劣っている存在を見ることで、特別な心地よさや心理的な親密さを感じる傾向があるように思います。その進化系の「ぐでたま」のような、かわいいのに、「飲み会とかマジ無理…」といったような本音がポロリとでてしまうキャラクターが、より不完全さが強調されて、世間に受け入れられるのではと予想しました。(MT)
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大喜利前半編、楽しんでいただけましたか。
来週は、第2回大喜利企画後半【2014年流行語引用】の回答を投稿いたします。
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