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2014年03月07日

アクティブシニアの出現 ~第3回:シニアのハートについて~

第一回目の「シニアのカラダ」、第二回目の「シニアの頭脳」に引き続き、最終回は、「シニアのハート」ついて着目していきたいと思います。

近年、シニア層からも「恋愛」や「結婚」というキーワードを良く見聞きするようになってきたと思います。ニュースでも「高齢者住宅で恋愛のもつれ」などといったシニア層での恋愛のトラブルが取り上げられたり、ネット上で知り合った人同士で恋愛トラブルに巻き込まれるケースなども増えているようです。一昔前までは、このようなニュースやトラブルを見聞きすることはまれだったように思われます。昨今のシニア層たちの「恋愛」や「結婚」事情はどのようになっているのでしょうか。

下記に、50歳以上を対象としたシニア層の恋愛に関するデータを見つけたので見て欲しい。

◆シニア層の恋愛に関するデータ

シニアのためのユーザビリティ研究所が50歳以上を対象に「一生恋愛していたいか」どうか調べたところ、55.5%の人が「はい」と回答した。次いで、「どちらでもない」が26.3%、「いいえ」が「18.2%」となっている。男女別でみると「一生恋愛していたい」と回答した男性は65.4%、女性は41.1%となっている。Source:ユーザビリティ研究所

また、近年では、シニア層も婚活をする時代になってきているとのことです。試しに、インターネットで「シニア」、「結婚」、「出会い」というキーワードを打ってみたところ、シニア向けの結婚相談所や情報サービス関連のサイトがかなりの数でヒットしました。中には、「お見合いバスツアー」や「熟年シニア出会いの広場_そば道場(そばの打ち方を習いながら出会いを求める)」なるものもありました。Source:神戸新聞NEXT

下記のデータは60代の婚姻状況をまとめたデータです。年々婚姻件数が増えているのがわかると思います。

◆60代男女における再婚件数、初婚件数のデータ

【婚姻状況(再婚)】

【婚姻状況(初婚)】

男性

女性

男性

女性

1980年

1783件

451件

1980年

57件

108件

1990年

2452件

836件

1990年

119件

198件

2004年

5558件

2740件

2004年

417件

267件

※厚生労働省調べ

50歳からの婚活

次に、シニア層が結婚相手に求める条件についてわかったことは、シニア層も若い世代と同じく、「性格/人柄」、「価値観」、「愛情」を重要視しているということです。O-netが50~69歳の一般独身者を対象に行った調べによると、男女共に結婚相手に求める条件で一番重要視されていたのは、「性格/人柄」と「価値観」でした。次いで、「健康」と「愛情」となっています。ところが、次に求められている条件は、男女間で差が出ています。男性の場合、「容姿/外見」も重要視すると回答する割合が多かったのに対し、女性の場合は「容姿/外見」はさほど重要視はされておらず、「収入」を重要視しているようです。「性格/人柄」や「価値観」、「愛情」といった内面的な部分を大前提としながらも、男性は理想主義、女性は現実主義といった考え方は、歳を重ねても変わらないようです。

また、シニア達が有効だと思う「婚活」方法として、「友人・知人からの紹介」、「仕事上の付き合いを通じて」といった方法のほかに、「趣味・サークル活動」が有効であると考えており、「趣味」の合う人と出会いたいと思っている方が多いようです。何故、シニア達は、「お見合いパーティー」や「結婚相談所」といった、いわば、結婚希望者が多く集う場所よりも、「趣味・サークル活動」が有効であり、「趣味」の合う人と出会いたいと思っているのでしょうか。

一般的な20~30代においての「結婚」とは、パートナーと長い人生をこれから共に「築き上げていくこと」、「築き上げていくもの」であるといえます。そして、築き上げていく最も重要な対象が子供であると言えるので、特に子育て感の一致が重要なポイントであるといえます。言い換えれば、子育てが生きがい、やりがいだといえるのではないでしょうか。

一方、シニアにおいての「結婚」とは、子育てという対象物がないために、むしろお互いが対象となります。それはパートナー同士で、お互いを支え合う、わかり合うことが最も重要なポイントとなることでもあります。共通の「趣味・サークル活動」は、それを確かめられる有効なツールであり、手段であると思われます。

若い世代の「結婚」には、どこか打算的な部分(家柄、学歴、収入と、子育てにとって有利な条件)が入りますが、シニア達の「結婚」には、打算的な部分というよりは、(決して打算的な部分がないとはいえませんが)もっと純粋で、よりその人そのもの(人柄・考え方など)を見る傾向があるように思われます。

そして、純粋にその人となりを認め、人生のパートナーとなった者同士は、共通の「趣味」で、お互いの将来を想像し、未来を育めるのではないでしょうか。換言すれば、歳をとってから「結婚」をすることができたシニア達は、パートナーと共に歩む楽しい未来を想像できる人なのかもしれません。

すなわち、アクティブシニア=「未来を想像できる人」だと言えると思います。

さて、これまで三部にわたり、アクティブシニアとはどんな人なのか考査してきました。第一回目の「おしゃれや体力の向上=自分の可能性を信じている人」、第二回目の「新しいことへの興味=変革を望む人」、そして第三回目の「恋愛=未来を想像できる人」のこれらを合わせてみたときに、アクティブシニアは若い世代とまったく変わらないベクトルを向いているように思われます。

若い世代の人は常に「自分の可能性を信じて」おり、「変革」を望んでいると思います。そして「未来を想像」します。言い換えれば、おしゃれや体力の向上、新しいことへの興味、恋愛の全盛期は、「青春時代」ともいえると思います。すなわち、アクティブシニアとは、「第二の青春を謳歌している人」であるといえるのではないでしょうか。

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