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2013年06月07日

Experience Conceptへの拡張

 写真今やあらゆる業界においてマーケティングの「常識」となっている「顧客経験価値=Customer Experience」は、コロンビア大学のバーンド・H・シュミット教授が提唱し、同氏の著書により日本では2000年頃から注目を集めました。

  企業は消費者に商品やサービスを通じて、物理的な「便益」ではなく、「五感による体験」を通じた「感動」という価値を提供できるかが重要であるという考え方です。

  そのような背景には、あらゆる商品やサービスがコモディティ化していく中で、「機能や性能だけの価値」では、「競合との差別化」が難しくなっており、消費者にとってよりエモーショナルなベネフィットの提供、すなわち商品やサービスを購入・使用に関わる体験の全てから得られる「トータルな価値」が求められていることが挙げられます。Source: IT Pro

  そうした顧客経験価値は、企業が用意した複数チャネルと顧客がインタラクションすることで生み出され、顧客との直接な接点においてどれだけポジティブな経験を顧客に与えることができるかが重要とされております。

  現在では、インターネット環境が整い、パソコンや携帯情報端末が普及したことにより、ITによる顧客経験価値の創出が浸透しており、その発端とされているのがWebsiteであります。Source: @IT

 かつて、顧客のブランド価値に対する経験価値を高めるために重要視されてきたのが、「タッチポイント(顧客が企業/ブランドに接するあらゆる瞬間)」という概念です。これは、店舗、製品、車両、コールセンター、テレビや雑誌の広告宣伝、口コミ等のあらゆる接点から消費者に意識的/無意識的にブランドの諸側面を体験させるという考え方です。そうしたタッチポイントにおいて、Websiteの登場は、より高いブランド価値の提供を行うための役割を担うこととなりました。Source: SPI consultant

 近年、このWebsiteを通じた顧客経験価値創出において、従来のインターネット上に限定されたタッチポイントによるブランド価値の提供だけでなく、実世界での体験までを取り入れた(=Online to Offline)仕組みの構築が必要となりつつあります。

  それは、いわばタッチポイントがインターネットと実世界を統合した「Experience Point」に進化しているものと考えられます。

  なぜなら、スマートフォンやソーシャルネットワークの普及により、インターネット上と実世界がシームレスに連携したことで、多くの人々が、あらゆる情報を簡単に手に入れられるオンラインと「五感」を直接刺激されるオフラインを同時に体験出来ることによって、消費活動に「新たな楽しみ」を見出し始めているからです。

  ユナイテッドアローズでは、Web上に実店舗で販売されている全ての洋服を自由にコーディネートできる24時間オープンのバーチャル試着室「スタイルシェア」を開設しており、ユーザーに思う存分洋服選びを楽しんで頂いた後、実店舗にて納得のいく購入を促しています。Source: ECサイト運営の知恵袋

 また、大丸松坂屋にて実施された「ケータイ国盗り合戦」は、「ゲーミフィケーション」と呼ばれる位置情報と連動としたソーシャルゲームであり、ゲーム上で使用できるアイテムや通貨を実店舗に来店、購入することで、取得できるというものです。Source: Mapion会社概要

  消費者がネット×リアルの複合環境に新たな充足感を期待する今、企業はオンラインによる体験とオフラインによる体験が融合し、相互的に絡み合うことによって生まれる、「未体験の感動」の提供が求められているものと思われます。

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